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200LXのCPUはホーネット(Hornet)とも呼ばれ、8ビットコンピュータの80C186を核とする複合LSIです。
ピンは、208本ありますが、詳しいデータは見つかりません。
(ディスプレー制御部、電源制御部、キーボード制御部、クロック作成回路、メモリーI/O、GPIO、82C88、82C54、82C59などが入っています。
外す際には、写真の時計ドライバ一本で行いました。
無謀(壊しそうで)のように見えますが、顕微鏡で見ながら足(基板とのハンダ接合部)にドライバを軽く当てると、足が動くことが良くわかります。
つまり、少し堅め(かため)の粘土で基板に付いているような感じなのです。ハンダ(半田)が、長期間空気(酸素)に触れて変質したかのようです。 |
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慣れると、一本一秒(one leg per second)程度で取れます。
足(ピン)と足との隙間にドライバを差し込んで、ドライバを回す(ひねる)と、ピンがスーッと動いて取れます。
そうやって全部取ると、休憩です。
基板のスルーホールが(電極ランドの間違い2007.01.22)取れそうですが、一本も取れずにはずせました、
かえって、熱を与えて取ろうとすると、半田吸い取り線を動かすときに共ずれすることがあり(吸取線に基板のパターンが付く)、基板を痛めることがあります。
また、特殊はんだを盛って、融点を下げることで外す方法がありますが、
この場合、ピンが多いので、全体(四方)をあたためることが難しく、相当な量を盛らなければなりません。
そうすると、付近に流れたハンダの処置に難儀します。
(ディスプレー用のLSIを外す際には、特殊ハンダを使っています。) |
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CPUを外したあとには、ハンダの形跡が残っていますので、これをコテ先で軽くなぞると、綺麗になります。
取り付けに際しては、特に記すほどの注意点はありません。
取り付けるCPUの足を揃える(そろえる)下処理をしっかりしておくこと、方向を間違えないようにすること、静電気対策などは、あたりまえのことです。
ハンダの流し込みは、それなりのハンダ付け熟練度があればできます。
取り外す際に時計ドライバを使っていると、取り付け後の確認が容易です。
すなわち、新しいハンダが乗ると、CPUの足は取り外し時のように簡単には動きません。(ハンダの劣化が無いためと思われます。)
このため、取り外し時に加えた力を与えても、足が動かないことを確認すれば、しっかり基板に接続していると確信できます。
(2006.12.31)
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