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ほとんどの200LX使用者が経験する、電池蓋の爪折れです。
本体を落下させると電池が飛び出しますが、この際に蓋が開くので、爪が折れてしまいます。
(爪が折れることで電池を排出して、本体への損傷を防ぐという見方もできます。)
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この例は、折れた爪を回収できた場合の修理です。
(折れた爪が、本体内部に入ってしまうことも良くあります。)
まず爪にピアノ線(針でも同じ)を差し込んで、軸とします。
(直接接着しても強度を確保できず、簡単に折れてしまいます。)
ピアノ線は0.35mmのものを使い、下穴を開けるドリルは0.4mmを使います。 |
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次に本体に下穴を開けて、爪のピアノ線を挿入します。
下穴(したあな)は、貫通させない。
穴の位置は微妙に調整。
ピアノ線の切断長さも微妙に調整。
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その後、接着剤で補強します。
マスキングは綺麗に仕上げる秘訣です。 |
完成状態です。
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折れた爪が、取れずに残っており、曲がっている場合には、ピアノ線で補強する方法もあります。 |
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折れた爪が見つからないときは、金属製の爪を作って挿入します。
これが意外に耐久性があります。
(本体落下時にも取れませんでした。)
(プラスティックの爪を切って、この金属製にしてほしいという依頼もありました。)
微妙に曲げているのには、それなりの理由があります。
曲げることで、押さえの面積を大きくするということと、回転させることで、ピンと蓋との隙間の微調整が行えるということです。
爪の材料は虫ピンを使い、下穴は0.5mmのドリルを使用。
挿入部にはギザギザを設けます。
接着剤は、エポキシ樹脂でも良好です。 |
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左の写真は見ずらいですが、ここで使う金属爪の製作過程です。
(1)先端の尖った部分を少し切り(2)挿入される部分をカッターで軽く挟んでギザギザを付け、(3)虫ピンの先端を曲げてゆき、(4)切断し、(5)切断面をヤスリがけしてできあがりです。 |
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ピンが本体に挿入されたところ。
本体側には爪が嵌りあう突起(小さな円柱状)がありますが、無理に嵌め合わせるようにする必要はありません。
爪の役割は上下方向に開かないようにすることであり、蓋本体が抜けないようにする作用は、蓋の中央にある突起で行っています。 |