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 hp200LX 故障例:液晶面の電極腐食による縦表示抜け
(hp200LX trouble : fail display (line missing by conduter erosion)
 この修理例は、液晶の縦抜け(白抜け)の原因が、修理不能な電極腐食と同様であるものの、力業(ちからわざ)で無理矢理表示させたものです。

 修理に無理があるので、長時間の使用には耐えないかと思います。
縦抜けを生じている  これが、縦抜けの状況です。
 現象としては、半田不良やゼブラゴムの汚れなどによるものと同様です。
 しかし、それらの対処法では直りません。
液晶の電極に欠損がある  そこで、液晶面を詳細に点検すると、ガラス面の透明電極に変色があります。
 この位置が、表示抜けの部分と一致しているため、この腐食による電極欠損が原因と判断しました。
ゴム電極の外側を切る  本来ならば、ここで修理をあきらめるのですが、透明電極の腐食部分は、中央より外側にある点に着目。

 腐食の無い部分に、ゼブラゴム(ゴム電極列)を移動させれば導通が復活するかもしれないと思い、ゴムを切って、電極部(黒い筋)を移動させる準備をします。
仮に挿入する  ゴム(白い部分)を切ったことで、電極(黒い部分)を、液晶側に「ずらす」ことができました。

 戻らないように、切った部分を外側から詰めます。
表示が復活  これが、仮に取り付けて、表示を確認しているところです。
 ゼブラゴムの電極が液晶側へ寄ったことにより、液晶電極(透明電極)の腐食の無い部分と接触したため、表示は回復し、抜けは消えています。

 この後、ゼブラゴム(黄色矢印部)を押さえながら、金枠(かなわく)を取り付け、復旧します。

 2008.11.29

めーる

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