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 hp200LX 故障例 : 修復不能な表示横抜け
(hp200LX trouble: Unrepairble display line missing by erosion.)
 修復不能な表示不具合例を示します。
 液晶上の電極(ガラス面上配線)に腐食があり、横抜けが発生していたものです。

太い横抜け3本
中央に太い横ライン(横抜け)が発生しています。
どういう経緯(経過)で発生したかは不明です。

(修理経緯: 太いラインであり、ディスプレーの右側を押さえる等、力を加えても変化が無いので、駆動ICの不良かと思い、最初にICを交換したが、状況に変化無し。 → ICと液晶電極間の導通試験も異常なし。)

分解 試験用枠取り付け
 液晶の横の電極(フレキシブル配線)の不具合が疑われるため、液晶を分解する。
 この際、作動(駆動)させたまま状況を確認できるよう、右側(フレキ)を露出できる金枠を取り付ける。


信号を探る 液晶への信号
 顕微鏡で見ながら、オシロスコープのプローブを電極に当てる。
 横抜けを含む電極すべてに、正常と思われる信号が来ている。(電圧、波形には変化(差異)が見られない。)



変色発見 詳細
 信号が来ているにもかかわらず、表示しないということは、フレキ自体の不具合ということになるが、そのような兆候は無い。
 それで、さらに詳細(倍率を上げて)に点検すると、フレキのガラス面への取り付け部の左延長(横抜け表示の右延長でもある)にわずかな変色が見られる。

何もしない状態 時計ドライバで触れる
 その変色部に、時計ドライバ(マイナスの極細)を当ててみると、横抜け部が黒く変色した(反応した)。
 これで、横抜けの原因部が特定できた。
 しかし、そこはガラス面の電極(おそらく蒸着金属)であり、修復の術(すべ)を知らない。


液体が侵入した跡  不具合部を含む液晶のフレキ部全体を見直してみると、液体が一度付着し、その後乾いたであろう痕跡が見られる。

 これにより、横抜けの遠因は水分の付着(表面よりの侵入)であろうことが推測される。

 2008.12.13



 > 透明電極切れ横抜けを補修する。 2011.03

めーる

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