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 hp200LX 改造: メモリを増やす (後期型を8MBへ)
 ここでは、後期型基板に対する、メモリ追加(8MB化)を示します。

 後期型でのメモリ増設は6MBまでは、2MB機4MB機を区別し、別の方法を用いています。
 しかし8MB化するに際しては、どちらも同じ方法(スタック増設)で行います。

 その理由は、増設工程の単純化による、作業の容易性と信頼性の確保にあります。
 (拡張コネクタを使用しないことで、接触不良が皆無になり信頼性が上がります。)
 
メモリを重ね、細線で上下の足を結合 メモリを8MB化(はちメガバイトか)するには、
既存の2MBメモリの上に更に3枚重ねることで合計4枚とし、
2MB x 4 = 8MBとするものです。

したがって、4MB機に使われている拡張メモリボードは外します。

この作業の要(かなめ)は、重ねたメモリ同士の結合の確実化にあります。
電線から細線を取り出す 綺麗に半田が付いて、容量も確保されたとしても、それは机上の動作確認にすぎません。
改造した200LXを使用している際に、振動、歪み、温度変化が加わることで、短期間に接触不良を生じます。

このため、接触を確保するために、メモリの足同士を細線で結合しています。

細線は、撚線(よりせん)に使われる細線が使えます。
左の写真は、シールド線から細線を抜いているところです。
(線の取り扱いには逆作用ピンセットが便利)
 
顕微鏡下での基板の保持 ICの足を接続するには、顕微鏡を見ながら行います。
このため、作業する足の位置を作業性の良い位置に保持する必要があります。

ここでは一工夫(ひとくふう)して、商品タグの陳列等に用いるプラスティックの間接関節を使用しました。
これには両端に様々なクリップが用意されており、適度なものを選択して組み合わせてあります。

このホルダは保持感が非常に良く、基板を痛めることもありません。
細線の取り付け途中 細線を半田付けする際には、逆作用のピンセット(通常は閉じている)を使うと便利です。

半田後の切断にはカッターの刃を軽く当てれば良好です。
RAMからの信号線引き出し 細線で結合後に、信号線(RAS)を3本接続します。

2本は、拡張コネクタ部から引き出します。
(結線は、コネクタの上から8番目です。)
(左がRAS2(白線)、右がRAS3(青線)です。)
CPUへの信号線 残りの1本は、CPU(ホーネット)から直接引き出します。
(左から22番目(RAS1、赤線)です。)
筐体を削る また、重ねたメモリが当たるキーボード側の筐体を削ります。
削り後の状態 キーボードコネクタを押さえる白い部品の突起を含め、筐体の突出部を削り取ります。

これを行わないと、組立後にキーボードが部分的に膨らみます。

(2007.04.21)

 ■部品頒布■
 ◎参考文献:Mobile PC 1997年10月号 P60-63 (ソフトバンク株式会社)

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