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 hp200LX 補修例:メモリーカードを時々認識しなくなる。
hp200LX Repair: Memory card reading was fail sometimes..)

 今回は、メモリーカードを時々認識しない(読めない)という不具合例です。
 
 カードは抜き差しするので、最も疑わしい部分は、ソケット部です。
 ここに異物が挟まっていた例を経験しています。 例1 例2
 
 今回も、最初にPCMCIAカードコネクタを確認します。
 カード挿入部分のピン ピンの状態を確認する

 ピンが曲がっていて、完全に挿入ができない場合もありますが、今回は全く問題の無い状態であり汚れもありません。
 (ピン(pin contact)の汚れがあって認識しない場合には、アルコールなどを付けてメモリーカードを何度も出し入れすることで復活します。)
 
ピンから基板への接続部分に半田不良あり 半田不良

 次に、ピンと基板との接続を確認します。
 (一本ずつピンセットで力を加え、動かないことを確認します。 片面で34本、両面で68本)

 すると、写真での上から2番目の接続部が簡単に動きました。

 しっかり半田付けされているように見えるのですが、半田の割れがありました。
 この部分が接触不良を起こしていたということです。
古い半田を吸い取る 新たに半田を盛る
 古い半田を除去した後に再半田

 半田が割れているだけなので、修理は簡単です。
 ただし、割れの上をそのまま半田付けすると、酸化した古い半田によって強度等が落ちるので、一度古い半田は除去してから、新たに半田を盛ります。

 
半田割れが真の原因かどうかを確認する  真の原因かどうかの確認

 半田の不良があったからといって、これが原因かどうかを確認していませんでした。
 
 そこで別の基板の該当箇所を浮かせて、テープで絶縁してみました。

カードを読まない カードが読めない。

  すると、直前まで認識していたメモリーカード(A:ドライブ)が、「Not ready reading drive A」と表示されました。
 つまり認識されなくなり、不具合が再現しました。

  上から2番目のガタ(接触不良)が原因と特定しましたが、なぜこの1本だけが半田不良になったのかは不明です。
 ソケットのピンは、バネになっていて、非常に硬い金属でもありますので、表面からピンに強い力が加わって、やわらかい半田を簡単に外したのかもしれません。


 2010.02.21
 

めーる

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