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ずばり、原因はパスコンでした。
(左の写真の真中にあるキャラメル状部品)
パスコンはバイパスコンデンサの略で、高周波ノイズを吸収することで誤作動を防止する目的でつけられています。
(この基板は100LX)のものです)
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パスコンは1mm x 2mm程度の小さな部品です。
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テスターは抵抗レンジで10Xを選択
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このパスコンが内部で弱い短絡状態を生じ、通常は抵抗成分を持たないはずが、約100Ωの抵抗を持っていました。
パスコンは電源ラインに並列に取り付けられるため通常の動作には影響を与えず、無条件で電源を消耗してしまいます。
消耗電流=電圧/抵抗(オームの法則)で計算すると、3V/100Ω=30mA(ミリアンペア)となります。
30ミリアンペアで2日(48時間)流れ続けると、30X48=1440mAhとなり、新品のアルカリ電池でも残りわずかになってしまいます。
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200LXでの電池食い基板
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左の矢印部分の拡大
中央が悪かったパスコンの位置
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100LXの例で気をよくして、直せないでお蔵入りしていた200LXの電池食い機を再点検してみたところ、同様にパスコンが90オーム程度に落ちていました。
同様の例があるということは、電池食い機のかなりの確率でパスコンショートが原因になっているかもしれません。
尚、パスコンは0.1〜0.2μF(マイクロファラド)の値を持っており、通常のアナログテスタの抵抗レンジでは無限大になります。
従って、基板に付いたパスコンを回路ごとテスターで測定し、針が振れる状況から(微妙な針の戻り具合等)不具合のあるパスコンを判断します。 |
他の200LXでもパスコンショートがありました。(2005.07.14)
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短絡していたパスコンの位置拡大
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この例は、別の200lxですが、新品の電池が一日で無くなって(消耗して)しまう状況でした。
電流を測定すると、最大で170[mA]、電源OFF時で72[mA]流れていました。
72mAという値は、電源ONで普通に使っている状態に相当します。
つまり電源OFFにならずに一日中使っていた状態と同じことになります。
当部分のパスコンは、7個並列に接続されていますので、最大7個外してみることによって短絡しているパスコンを発見することができます。
半田コテを2本使って両側を同時に溶かせばパスコンを簡単に外せます。 |
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2006.02.17 |
この例は、また別の場所のコンデンサの不良例です。
この例では、電源OFFで150mA流れていました。新品電池が一日持たないでしょう。
電池の電極が主基板に供給される部分にクリップがありますが、これの左側のクリップが写真の右端に写っています。その左にある小さな部品です。 |
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パスコンの入手先
(仙台のSさんからのお問い合わせ)
以下入手可能です。
秋月電子通商(東京秋葉原)
秋月電子 - “チップ積層セラミックコンデンサ 0.1μF”で検索します。
共立エレショップ(大阪日本橋)
キーワード検索で「チップコンデンサ」と入力 |
0.1マイクロファラド25V が
25個で100円です。(秋月の場合)
2006.07.28
■部品頒布■ |
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