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 hp200LX 表示が非常に薄い (コントラストが弱い)
 初めての例ですが、基板が悪くコントラストが非常に低い表示をしたものです。

 ただし、原因追求中に正常に戻ってしまった例です。

 不具合追及過程の参考にはなりそうですので、記録しておきます。
(2006.07.06)
非常に薄く見難い表示 これはコントラストが薄い表示です。
(0n)キーと(+)キーで最高のコントラスト状態です。

かろうじてメニューが見えています。
半年ほど前に薄くなり、コントラストを上げて使えていたものが、
2ヶ月前に、この状態になったということです。
悪かった基板 基板を他のものと交換することで、正常な表示をしました。
また、この基板を他の機体に付けると、同様のコントラストになります。

したがって、この基板の問題です。
表示が薄くなる原因として、
液晶へ行くコネクタの接触不良がありますが、
コネクタを清掃しても変化ありません。
コントラストに関係する電圧測定 しかし、液晶へ行く信号、制御電圧等が、
正常でないことは明らかです。

まずは、液晶コネクタへかかる信号の現状を探りました。
コネクタへの接続の足を、左から(1)〜(16)とします。
(1)(3)(14)は接地状態
(5)〜(12)は表示に応じたようなパルス信号で3.4[V]
(2)(13)(15)(16)は一定周期のパルス信号で、3.4[V]
これは、この基板も別の基板も同様でした。

ただし(4)への信号(電圧)のみが異なりました。
(短絡させる危険があるので、黄矢印のところで測定)

正常な基板はコントラストに応じ
 -13[V]から-20[V]で変化(オシロで測定)
 -20[V]で表示が真っ黒になります。(コントラスト最大)
 -13[V]でコントラスト最低(ほとんど真っ白)
 通常使用時で-18[V]程度
電圧の低かったキャパシタ ところが、この基板(低コントラスト)では、
(4)への電圧が、-15[V]で変化しません。
つまり、この電圧変化が無いことが異常です。

この電圧の源(みなもと)を探ると、基板の裏、写真の位置のコンデンサにたどりつきました。(写真では黄色の丸内から外して右下に置いています)
このコンデンサの両端が、通常表示18.5[V](テスタで測定)であったのに対し、本機では15[V]でした。

ただし、さらに原因を追求しようと、電源レギュレータIC(1)MAX722(2)MAX718と導通検査をした後、正常な電圧に戻っていました。
(コントラストも正常に変化させられます)
正常になると、もう原因を追求することが困難になります。
一応、コンデンサの容量を測定しましたが、10.23[μF]で正常です。
トラブルシュート(原因切り分け)のため、近くの同容量のものと交換しました。

これで再度同様の状況がでれば、コンデンサに異常は無いということです。
その場合には、レギュレータICか、基板内配線などが原因として考えられます。
あるいはCPUなのかもしれません。 
   (2007.01.02修理した、ダイオード不良の例)
   (2007.01.05修理した、IC不良の例
関係ありそうな部品の半田付けを加熱させてみました。
一時的な不具合で、このまま再発しないかもしれません。

尚、この検査の途中で、比較用の200LXの液晶コネクタを、隣の電極間で短絡させ、基板、液晶共に不作動となりました。
液晶側のコネクタの不用意な検査は危険です。
 →液晶はICを交換して正常に戻りました。

めーる

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