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 hp200LX 補修例:キーボードコネクタを圧するクッション材(柔軟電線を使う)。
hp200LX Repair: Using electric wire to the cushioning material for electrical connector of keyboard.)

 今回は、新たな素材(材料)と、組み立て時のコネクタ清掃法を示します。

 200LXを長年使っていると、キーの認識不良を1度は経験します。

 これは、基板をキーボードとを接続する部分(コネクタ)の圧接にスポンジを使っているためです。

 スポンジは、経年(経時)により硬化し、コネクタの歪みを吸収することができなくなる結果、電気的な接触不良を招くためです。
 
 これは、液晶の不具合の過程と同様です。

 この接触不良解消策として、オーリング、バンコードを使用しています。


 しかし、適当な直径のオーリングやバンコードは入手が難しいので、より入手しやすい素材として、電線を使ってみました。

テスタリード用の電線を切る
 今回使用した電線は、テスターのリード用として売られていたものであり、直径が2.4mm、素材は柔軟ゴム状です。
 他にも様々な電線や、ビニールチューブなどが使えるかと思います。
挿入状態

 ちなみに、2.5mm程度の直径の場合、ネジ止めには不適です。
 なぜなら、ネジに押さえられた基板の中央部が山形に変形してしまうからです。
 ネジ留めの場合には、2mmのバンコードを使うようにしています。

 


 基板とコネクタの取り付けは、単に基板を置くだけになります。
 その後、底蓋を取り付ける際に圧力(圧せられる)がかかります。

 この際に、接触面にわずかな埃(ほこり)が入るだけで「ほこりによるキー認識不良」の原因になります。
 相当使用してから現象が現れることもある、意外にやっかいな故障です。

 注意して掃除しても、取り付ける寸前に静電気でほこりが取り込まれることも考えられます。
 
 また、綿棒を使った清掃は、一見きれいになったように思えますが、注意が必要です。
綿棒で清掃することは禁忌

 特に、基板側の場合、綿が金属の突起に触れるような状況になるので、相当な量の埃材料(ほこりざいりょう)を残してしまうことになり、逆効果(やらないほうが良い)です。
綿棒から出た綿ホコリ
 綿棒にアルコールを付けて清掃した後に、顕微鏡で見ると、多量の綿埃(わたぼこり)を残していることがわかります。 (綿棒を、この写真での縦方向に動かしたため、特に多量の埃が残っていますが、電極に添った方向(写真での横方向)に拭いても、綿埃は生じます。)

 しかし、このような状況(ホコリまみれ)においても、テープを当てることで、粘着材にホコリを吸い取るらせるかのように綺麗にできます。
マスキングテープできれいにできる。
 マスキングテープを一度貼って、剥がした状況の写真を見ると、綺麗になったことがわかります。

 
マスキングテープでホコリをとる。 基板側にも使う
 組み立てる直前にも、マスキングテープを当てて、見えないホコリを取るようにしています。

 2010.01.30

めーる

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