hp200LX修理ホームページLX-REST logo (hp200LX 修理・改造)
 hp200lx (勝手にリセットする)()
   ( hp200LX : Reboot unexpectedly caused by poor power feeding.)

症状: 普通に使っていて、文字の入力中などでちょっとした衝撃を与えただけでリセット(再起動、リブート)してしまう。
     (カードの抜き挿しによる動きでリセットする場合もある。)

     突然なので、入力の保存もできておらず、非常に困る故障。
     (書き込み中であれば内容が壊れてしまいます。)

     この故障の原因はいろいろ考えられます。
     基板が内部不良を起こしている場合には交換する必要があります。
     以下は、部品交換せずに直った例です。
 原因 詳細 修理
電池からの給電が切れるため。


事例(1)バネの緩み
給電部
バッテリ(電池)から本体基板への接続には電池電極とクリップ状の受け電極(基板側)が使用されています。

基板側の受け電極にはV字型のバネがあって、金メッキされた受け電極へ電池電極を押さえています。
給電部の拡大
このV字型のバネが緩むと、電池電極への接触不良を起こします。これにより電池を頻繁に抜いたり入れたりするような状況となり、バックアップ電池あるにもかかわらず本体がリセットされる状態になっていました。
修理は、開いてしまったバネ(左の写真の銀色に見えるV字型)を適度に閉じて調整します。
事例(2)バネ取付部の半田割れ
取り付け部の半田不良
主基板の裏面

別の部分の拡大
この写真は、V字型バネ電極を裏から固定させている半田部です。
不良部の拡大
左のV字型バネ電極の半田部写真を更に拡大したもので、半田の割れが確認できます。
この割れはV字型バネ電極を固定(導通)させているものですが、根元からグラグラ動く状態でした。
クリップの拡大
また、電池からの電極はV字型バネ電極のみで保持され、金メッキされた受け電極には全く触れていない状態でした。
このため、裏面の半田の割れがそのまま通電不良となっていました。
この例では、裏蓋を外す際に、電池からの電池電極が簡単に外れる状態でした。
つまり、単に触れていた程度であり、深くかみあわさっていなかったことも接触不良の原因でした。

半田の補修により、V字型バネ電極を固定し、さらにバネ圧の調整と、金メッキされた受け電極の間隔調整を実施して、修理とします。

  
電源クリップ部不良の別の例 半田不良部の拡大 2006.12.10
これは、別の200LXの例ですが、
やはり使用中にリセットしてしまう症状がありました。
裏蓋を外すと、電池からの給電線は、2本ともクリップに挟まれておらず、単に接触した状態でした。
また、このために使用中にバネ部のみが動き、半田が不良になっていました。
 組立時には注意が必要です。

All Rights Reserved, Copyright © Yazawa Kiyoshi 2003-2006

閉じる