メモリアップの改造実例です。
この例は、100LXでの例ですが、前期型の200LXでも全く同様に作業可能です。
ただし、容量は1MBから2MBという、大変控えめです。
しかし、メモリ容量が倍増するわけですから、1MBで使用していた場合には、有効な改造と言えます。
特に、必要もなくメモリーを増やすと、未使用時(電源OFF)時の、メモリ保持電流が増えて、意外に早く主電池が消耗してしまうことになります。
このため、本当に必要なメモリ(C:ドライブ)は、できるだけ少なく(小さく)した方が、全体としては使いやすいこともあります。
実は、メモリーを2MBから、4MB、6MB、8MBへと増やす改造をお受けして、取り外したメモリーが増えてしまったことが、このメモリアップ改造を始めた理由だったりします。
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この100LXの基板は、0.5MB(メガバイト)のメモリーが2個搭載されて、1MBを形成しています。
メモリーチップは、100LX/200LX 2MB前期型で使われる、メモリ拡張基板(ドーターボード)に使われるメモリーと全く同じものです。
ちなみに、メーカーはサムスン製がほとんどで、たまにNEC製や、日立製が使われています。
二つ上下に並んでいますが、一方は、反転型(表裏逆)になっており、番号にR(Reversだと思います。)などの記号が付いています。
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SPECは、規格表で確認することができます。
ここでは、ピン配列を引用します。
(’96 THE RAM IC MANUAL 最新RAM規格表、CQ出版社)
サムスン製:KM416V256BLLT-8、KM416V256BLLTR-8
NEC製:D42S4260LG5-A80-7JF、D42S4260LG5-A80-7KF
日立製:51W4260ALRR8、51W4260ALTT8
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基本的には、同じメモリIC(チップ)を2段重ね(スタック、カメカメ)させて、足を接続します。
ただし、RAS(Row Address Strobe メモリの読み書きタイミング設定用信号)だけは、直接CPUに接続します。
写真内、上のメモリの14番ピンがRASになります。
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写真のように、上(反転型)と下(標準型)に同じものを載せます。 |
重ねたICチップの上下の足を、半田で接続します。
ただし、取り付けるチップの足は十分な長さがないので、そのまま半田付けすると、使用中の振動、ゆがみ等で、接触不良になる恐れがあります。
メモリの足が、時々接触不良になるような場合には、使用中にハング(表示が止まってしまう)など、やっかいな故障を起こします。
このため、面倒でも細線で接続しています。
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上下の接続が確実にできた後に、RAS線を接続します。
左から数えて23番目がRAS2(白線)
左から数えて24番目がRAS3(赤線) |
メモリチップへもRAS線を接続します。
上側は反転タイプなので、RASの位置も対称になります。
200LXでも同じようになります。(チップの方向は異なります。)
2010.07.10 |
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