hp200LX修理:液晶表示不良の原因である半田不良は、なぜ生ずるか。 hp200LX: Investigated the bad display which occurs by means of the solder crack which an integrated circuit did not operate. |
液晶の表示不良は、200LXの故障原因に相当な割合を占めます。 中でも、液晶裏のICの半田が割れて、ICの足(電極)が浮く現象が良く生じます。 今回は、何度も同じ現象が生ずる個体を修理する過程で、半田が割れる原因を探りました。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
散歩していたらひらめきました。 IC上部の隙間が個体によってなぜ異(こと)なるのか! 200LXの液晶基板 ICの上部ばかり考えていましたが、ICの頭部は基準点(基板の裏)から考えると、取り付けのための半田も関係するわけです。 液晶基板におけるICの取り付け状態を示す断面図 つまり、ICの足の下に半田層がある場合、最低限の厚み「d」が、「d1」にまで増加するわけです。 ここで、ICの上部から圧力を加えられた場合、その圧力はすべて足の半田層が負担することになります。 半田は弾性をほとんど持たないため、数回の圧力の繰り返しで簡単に割れてしまうでしょう。 つまり、電気的に接触不良になります。 すでに、現物が無いので測定できませんが、おそらく若干厚みがあったものと思われます。 このことは電子回路における常識なのかもしれませんが、通常の基板では上部空間が十分にあるので、どのようにとりつけても、電気的・機械的に問題になることはないでしょう。 200LXのように痕跡が付くまでに圧せられる可能性のある部分は、ICの底部をしっかりと基板に接触させる必要があるでしょう。 最適なIC(LSI)の取り付け。 ICの底部と液晶基板とが接触し、上部圧力は足(端子・電極)に加わらない。 参考: 手持ちの液晶で厚み「d」を測定すると、2.1mm~2.2mmでした。 圧力によって生じたLSI(表示用IC)の割れの例 2012.05.06PDF 参考
|