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 hp200LX故障例: ヒンジキャップの割れ
 ( Repair of broken hinge cap  )
 この割れは、落下の際だけでなく、使用中に突然生ずることがあります。
 いきなりパカッと分解するように割れ落ちるので、気づかずに無くしてしまうこともあります。
 昔は若松の地下売り場で、キャップだけが売られていました。
 今思えば、買っておけば良かったのですが。

 このキャップは美観だけでなく、ポケットなどから200LXを出し入れする際に、ひっかかりを無くす作用もあります。
 動作にはなんら影響しないので、無くても良いのですが、なんとも間が抜けたような外観になり、愛機に対する情(?)を損ねるような気がします。

 以下は、割れてしまったキャップの修復例です。
 欠損が生じたときには、プラリペア (登録商標)で造形します。
調整のためヒンジキャップを取って、アルコールを入れているところ。 割れたヒンジキャップ  キャップは二つに割れることが多いです。

 通常は、キャップ内部にある突起が、ヒンジ筒にある窪みに填りあっており、容易に抜けません。


 填る(はまる)際に、キャップを内側から押し広げるような力が常にかかっています。
 このことから、わずかな亀裂が入った場合、これを徐々に広げ、ついには栗のいががはじけるように割れに至るわけです。

テープで元の形に戻す 接着剤を浸透させる 乾くまで1日置く
 補修では、まず割れたキャップを組み合わせて元の形に戻します。
 綺麗に割れるため、ピタリともとの形にもどりますので、この状態でテープ固定します。
 次に、接着剤(アクリルサンデー )を割れ目に浸透させます。
 ドライバの先に水滴を付着させるような感覚で塗布します。
 その後、テープで少し圧力をかけるように巻いて乾燥を待ちます。(一日以上が好ましい)

割れの始点を補強するために、まず溝を入れる 線材用の穴を開ける 挿入する線材を作る
 接着剤が乾燥したキャップは、そのままでも使えそうですが、これを挿入すると接着部から簡単に剥がれ落ちます。
 その理由は、上述したごとく、挿入の際に開く力を受けるためです。
 もともとの丈夫な素材が割れているわけですから、次善の策の接着では強度が足りません。
線材を挿入する 掘った溝を戻す際に、線材を埋め込む  そこで、割れの導入部を補強します。
 例によって、ワイヤ(線材)を用いて強度を上げます。

 割れの開始部分に溝を掘り、線材を入れ、造形剤で埋めるという手順です。

割れの他方を補強する 補強用線材  割れの終端部分も同様に補強します。
 これにより強度は相当あがり、容易に割れません。
 しかし、別の部分から割れることも考えられるため、キャップが開く力を減らすことが必要です。


 それには、キャップ内部の突起(2個)を少し削り落とすか、キャップが入り込むヒンジ端部分の径を小さくするように削ります。

(2007.12.31)

めーる

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